NST便り-第87報-
掲載日:2026.06.26
汗について
臨床検査技師の山本です.
季節の変わり目を迎え,日中は暑さを感じる日も増えてきました.今回はこれから暑い季節を迎える前に汗についてお話しします.
汗は皮膚の中の汗腺で血液からつくられ,管を通って皮膚表面に排出されます.汗はただの水ではなく,水分のほかに電解質(ナトリウム,カリウムなど),尿素,乳酸などが含まれます.
汗をかいたときに「べたべた」する場合と「さらさら」とすぐ流れてあまりべたつかない場合があります.炎天下などでかく「べたつく汗」は不快なだけでなく,短時間で多量に発汗するため電解質を十分に再吸収しきれず,汗に電解質が多く含まれ,「べたべたする汗」となります.さらに汗から電解質が多く失われると体内の電解質バランスが崩れ,熱中症などのリスクが上がります.
運動や岩盤浴などでかく「さらさらとした汗」はじんわりと発汗するため汗腺で電解質を再吸収でき,汗の成分中に電解質が少なくなり,蒸発しやすい「さらさらとした汗」となります.
加齢や運動不足などで汗腺の機能は低下してしまいます,さらさらとした良い汗をかくには普段から汗をかき汗腺を働かせることが大切です.ウォーキングなどの有酸素運動を適度に行うことや,湯船につかること等,身体を温め血液の循環を良くする習慣をつけることで汗をかきやすくなり,汗腺の機能を向上させることが期待できます.
また,岩盤浴では温められた鉱石の上に横たわり,ただただ寝ているだけで汗をかけます,これは鉱石から発せられる遠赤外線によって身体の内部が温められ,運動した時と同じように汗をかくことができるからなのだそうです.
汗をかくと体内の水分や電解質が流出するため適度な水分と塩分を補給し,休憩をしながら体調変化に注意し,無理のない範囲で取り組むことが大切だと思います.
汗腺を働かせる行動を習慣づけて,暑い季節に備えましょう.



