第2回:それって「火事」ですか?それとも「火災報知器のバグ」ですか?
掲載日:2026.07.01
こんにちは。謎の3番診察室の及川 欧(おう)です。おかげさまで、貸切状態の診察室からお届けするブログも2回目を迎えました。
突然ですが、皆様は「痛みやしびれ」を感じたとき、どうしますか? 多くの方は「とりあえず整形外科へ」と考えるはずです。実際、ぶつけた痛みや、首・腰の骨の変形が原因で神経が圧迫される「神経根症」「すべり症」などは整形外科のド真ん中。適切なリハビリテーション治療やマッサージ、時には手術でバシッと治すのが大正解です。
しかし、世の中には「手術の対象にはならないけれど、強烈に痛む・しびれる」という、整形外科泣かせの病態が存在します。
■ 痛みには2つのタイプがある
実は私、地元の東川町で消防団員もやっているのですが、その目線から見ても、医学的な「痛み」は大きく2つに分けられます。
- ①「火事の痛み」:骨折や関節の腫れなど、「体の構造(現場)が火事」になっている状態。整形外科の得意分野です。
- ②「火災報知器のバグ」:骨や関節自体に手術するほどの異常(火事)はないのに、脳へ痛みを伝える「電気配線(神経)」が傷ついたりショートしたりして、勝手にジリジリと警報を鳴らし続けている状態。
もしあなたの痛みが、「ビリビリ、ジンジンする」「服がこすれるだけで痛い」「何ヶ月も湿布を貼っても変わらない」という場合、それは現場の火事ではなく、この「配線のバグ(誤報)」かもしれません。
■ 3番診察室(おう先生)の出番はどこ?
「じゃあ、しびれたら3番診察室に行けばいいの?」と思われるかもしれませんが、ここに罠があります。前述の「すべり症」なども同じようなしびれが出るため、まずは整形外科的なアプローチ(骨のチェック)が最優先です。
私の出番は、「整形外科で『骨には異常がない』と言われた。……それなのに、この嫌なしびれや痛みだけが頑固に残っている」というケースです。
骨や筋肉の治療を通過した後に残った、純粋な「配線そのもののトラブル」に対して、お薬や漢方(東洋医学)の力を借りて内科的にアプローチします。私はリハビリテーション科の専門医でもあるため、「整形外科に通い続けるべきか」「神経内科の治療に切り替えるべきか」の交通整理も得意です。
「なんかすっきりせんな?!」という方。ぜひ3番診察室のドアをトントンと叩いてみてください。現在の治療を否定するのではなく、次の一手を一緒に考えましょう。まだ混み合っていませんので、じっくりお話をお聞きします(笑)。



